quant-ph

  • Repulsive lateral van der Waals force: チャージアリのファンデルワールス効果で横方向成分が出る話. 確かによくよくかんがえてみると, 電磁場計算ではチャージない場合を考えることが多いけど, 電荷を付与してみると電気力線が変わるし色々非自明で面白そうだよなあ

  • Dynamical Casimir effect enhanced by decreasing the mirror reflection: 動的カシミール効果による光子生成はパーフェクトなミラーよりも, むしろ (部分的に電磁場を透過する) 不完全なミラーのほうが効率良いらしい. これを1+1次元のmasslessスカラー場の模型を使って示している. 結果は時間依存ロビン境界条件を課した計算を再現するジェネラルなものになっている.

  • Example Exact Solutions of the Time-independent Gross-Pitaevskii and Schrodinger Equations: 時間非依存なシュレディンガー方程式とグロス・ピタエフスキー (非線形シュレディンガー) 方程式をきっちり解くはなし. 与えられた任意のポテンシャルに対して確率密度分布 (波動関数) を求めるのではなく, 与えられた波動関数に対してどんなポテンシャルがこれを当該方程式の解たらしめるかを調べるという逆転の発想. かしこい.おもしろい.

  • Bright squeezed vacuum for two-photon spectroscopy: simultaneously high resolution in time and frequency, space and wavevector: 量子もつれ光子対は二光子分光や顕微に有用 (同時性が保証されている点で) だけれども, 量子もつれ光子対を使うもう一つのメリットは古典的に決められたフーリエ変換の関係による分解能の限界を破れること. これらのstatementsは光子数が多い場合には成り立たない. この論文では量子もつれ光子対の代わりに圧搾真空を使うことを提案・実験検証.

  • A Simple Field Theoretic Description of Single-Photon Nonlocality: 光子ではなく電場やベクトルポテンシャルを基本量として場の量子論 (経路積分形式) を展開. これはMaxwell-Heaviside方程式のレベルで電磁場を触ることに親しみのあるopticsの人が読みやすい研究だなあ. 私自身, 4元ポテンシャルがより基本的な量だとわかっていても, 結局は電場とか磁場を知りたくてダイレクトにそれを計算するのに困ることが多くないので, あえてベクトルポテンシャルを使うことはしないんだよなあ. 問題設定に応じてどちらの方式を取るか柔軟に対応できるようになりたい気持ちが強い,

  • Anisotropic motion of a dipole in a photon gas: 光子ガス中に点分極を飛ばすと,その中を通り抜けていく間に角運動量を獲得する. この回転による運動エネルギーは,並進よりもデカくなる場合もあるらしい. やはり,ベクトル量を取り扱うのに回転は無視してはいけないね!!

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NC

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NC

cond-mat

  • 今日もカゴメとか原子層物質とかの話がちらほらという感じだなあ
  • テラヘルツ分光のテクニックの成熟によって,このあたりのトピックを網羅的に研究できるようになって来ている感がある. もちろんテラヘルツ分光それ自体は昔から研究されている話だけれども,それがinterdisciplinaryに広がって来たというのが火をつけている感じがする.
  • ストレインとかelastic waveとかうまく制御できるようになってきた背景が,光子の歪みによる物性変調の研究を加速させている感がある.
  • Quantum-correlated photons generated by nonlocal electron transport: 電子を量子ドットを使って作られた「ビームスプリッター」に通す→非局所性のある状態→これを使って量子もつれ光子対発生 非局所transportを使ったentanglement生成てかっこいい響きやなあ.
  • Elastic Orbital Angular Momentum: 弾性体パイプ中を伝播する弾性波はwell-definedな軌道角運動量を持つらしい