cond-mat Schwinger model: 1+1次元の電磁場×荷電フェルミ粒子のモデル。厳密に解けるらしい。 二つの荷電粒子の間の相互作用ポテンシャルが距離に対して線形に増大するため、QCDで登場するような「閉じ込め効果」が発生する。
Zernike polynomialという円筒座標系で活躍する素性の良い多項式たち。 Tavis-Cummings Model = Dicke model Light-modulated Josephson effect in Kekulé patterned graphene: 円偏光を当てると,グラフェンで作ったジョセフソン接合を変調できる.アンドレーエフ反射を誘発したり,バレー・運動量ロッキング状態を作ったりできるらしい.原子層物質アツいなあ
First-principles calculations of phonon transport across a vacuum gap: 2物体 (made of silicon) を近づけたときに,真空ギャップを電子がトンネリングして,熱 (フォノン) の輸送が駆動される.
十分近接させると,よく議論されている輻射伝熱 (including near field contribution) の寄与を上回るらしい.
Pair Fluctuation Effects on Quasiparticle Transport in Fermi Systems: ケルディッシュの非平衡グリーン関数→ボルツマン輸送方程式でクーパー対の生成消滅がおこるゆらぎの激しいところを調べる理論
Infrared imaging of samples in ultra high pressure diamond anvil cells: ダイヤモンドアンヴィルセルで高圧掛けて超伝導←赤外でイメージングする
すごいテクニックだあ
quant-ph NC
physics Quantum Fourier-transform infrared spectroscopy in the fingerprint region: 量子もつれ光源を使えば,赤外光をサンプルに通すことなく(赤外光とエンタングルした光子をサンプルに通すことで)FTIRできるぞ!...
cond-mat Boson samplingという話があるらしい: 行列のpermanent を計算するのにボゾンの散乱→干渉を利用できるという話. 古典コンピュータでやるより圧倒的に速いのがうれしいらしい. Non-linear Boson Sampling: ボゾンサンプリング(上記の,行列のパーマネントをめちゃ速で計算できるやつ)をやるセットアップに非線形性を付与するとより自由度が上がって良いんじゃない?という提案 quant-ph Entanglement generation by vacuum and thermal phonon fields via the optomechanical interaction: LC共振器-(OMC)-弾性体-(OMC)-LC共振器という設定を作っておくとオプトメカニカルカップリング(OMC)がありおかげでLC共振器間でエンタングルメントが発生.このエンタングルメントは弾性体の温度に影響を受けないというのがつよいなあ.
Electromagnetic Viscosity in Complex Structured Environments: From black-body to Quantum Friction: 量子ゆらぎや熱ゆらぎが原因で真空中でも摩擦が発生する(有効的には粘性抵抗を感じる)話を非マルコフ的効果まで含めて議論できる理論. 量子ゆらぎ由来の粘性抵抗はtest partcleの速度の2乗に比例するのに対して,熱ゆらぎ由来は温度にだけ依存する.
Angular trapping of a linear-cavity mirror with an optical torsional spring: 2枚のミラーを平行に置いて作るオプトメカニクスはミラーが傾いてしまう方向に力がかかると不安定になってしまう→ミラーの傾き角をフィードバックコントロールしよう!
physics Giant quadratic magneto-optical response of thin YIG films for sensitive magnetometric experiments: YIGの薄膜で0.5[mrad]くらいの磁気光学効果が出るらしい,これは非線形光学効果によるものらしく,なかなか大きいらしい. さすがみんな大好きYIGだなあ
Helical polariton lasing from topological valleys in an organic crystalline microcavity: トポロジカルに非自明なバンド構造を持った非等方性有機物結晶でキャビティを作ってポンプすると左と右にそれぞれ異なる円偏光を放出する🍩...
quant-ph Repulsive lateral van der Waals force: チャージアリのファンデルワールス効果で横方向成分が出る話. 確かによくよくかんがえてみると, 電磁場計算ではチャージない場合を考えることが多いけど, 電荷を付与してみると電気力線が変わるし色々非自明で面白そうだよなあ
Dynamical Casimir effect enhanced by decreasing the mirror reflection: 動的カシミール効果による光子生成はパーフェクトなミラーよりも, むしろ (部分的に電磁場を透過する) 不完全なミラーのほうが効率良いらしい. これを1+1次元のmasslessスカラー場の模型を使って示している. 結果は時間依存ロビン境界条件を課した計算を再現するジェネラルなものになっている.
Example Exact Solutions of the Time-independent Gross-Pitaevskii and Schrodinger Equations: 時間非依存なシュレディンガー方程式とグロス・ピタエフスキー (非線形シュレディンガー) 方程式をきっちり解くはなし. 与えられた任意のポテンシャルに対して確率密度分布 (波動関数) を求めるのではなく, 与えられた波動関数に対してどんなポテンシャルがこれを当該方程式の解たらしめるかを調べるという逆転の発想. かしこい.おもしろい.
Bright squeezed vacuum for two-photon spectroscopy: simultaneously high resolution in time and frequency, space and wavevector: 量子もつれ光子対は二光子分光や顕微に有用 (同時性が保証されている点で) だけれども, 量子もつれ光子対を使うもう一つのメリットは古典的に決められたフーリエ変換の関係による分解能の限界を破れること. これらのstatementsは光子数が多い場合には成り立たない. この論文では量子もつれ光子対の代わりに圧搾真空を使うことを提案・実験検証.
A Simple Field Theoretic Description of Single-Photon Nonlocality: 光子ではなく電場やベクトルポテンシャルを基本量として場の量子論 (経路積分形式) を展開. これはMaxwell-Heaviside方程式のレベルで電磁場を触ることに親しみのあるopticsの人が読みやすい研究だなあ. 私自身, 4元ポテンシャルがより基本的な量だとわかっていても, 結局は電場とか磁場を知りたくてダイレクトにそれを計算するのに困ることが多くないので, あえてベクトルポテンシャルを使うことはしないんだよなあ. 問題設定に応じてどちらの方式を取るか柔軟に対応できるようになりたい気持ちが強い,...
quant-ph NC
physics 2110.11559: メタ表面を利用した激薄レンズを使って原子の光トラップできたよ論文.メタ表面レンズ此処までできるとは技術の進歩が目覚ましいなあ. hep-th 2110.11455: 超対称量子力学で3次元のトポロジカル絶縁体を考えよう. 超対称化の帰結としてスピン軌道が出る. これはSU(2)の接続が出るよーっていうのと同じこと. このSUSYな一般論はいろんな系で使えるらしい. high energyの人たちの目で見るときれいに問題が整理される系の話を聞くたびにすごいなあとなる math-ph NC
cond-mat 2110.11352: グラフ上のフォッカープランク方程式. 素性の良い格子の上で議論されてきたものを任意のグラフの上に拡張するというこのノリはグラフフーリエ変換を想起させるなあ 2110.11753: マランゴニ対流のような表面張力や濃度勾配がある系でself-motionが出るよ〜みたいな話. 面白そうだけどpdfが開けない…😭 2110.11701 🎉
今日は溜め込んでいた計算をやるのでドタバタしていて, arxivチェックが遅くになってしまった. twitterを眺めると「3次元Isingの厳密解が求まった話 (本当かはわからない) 」がarxivにannounceされて話題になっているようだった. すでにMDPIのSymmetryに載っているものらしい (see here). ちなみに2次元の場合の厳密解の論文はこれらしい.
cond-mat 今日もカゴメ格子論文がちらほら ねじれ2層TMDも相変わらずホットらしい. 例えば, トポ超伝導になったり, スピン液体をホストしたりするらしい. 量子ケルビンヘルムホルツ不安定性!! ラッティンジャーの定理というものがあるらしい. ボゾニック名系ばっかり触ってきたからか,これまでに聞いたこともなかった… Luttinger’s theorem states that the volume enclosed by a material’s Fermi surface is directly proportional to the particle density. While the theorem is an immediate result of the Pauli exclusion principle in the case of noninteracting particles, it remains true even as interactions between particles are taken into consideration provided that the appropriate definitions of Fermi surface and particle density are adopted....